マンションの「管理規約」と使用細則

マンションには一つの建物に多くの区分所有者とそのご家族が居住しています。エントランスや外廊下、集会室などの共用部分は共同で使用することになるので、守るべきルールをあらかじめ定めておく必要があります。区分所有法では、区分所有者が守るべき規定を「管理規約」として定めることができるとしています。今まで私が仲介させていただいマンションで、管理規約がない物件はさすがにありませんでした。

 

管理規約には管理組合の業務、総会決議事項、管理費と修繕積立金の有無、専有部分と共用部分の区分、違反行為に対する勧告や指示、ペット飼育の可否、駐車場の使用、最近では民泊の有無などが盛り込まれています。

 

管理規約とは別にほとんどのマンションに「使用細則」が定められています。使用細則とは、管理規約を補うために細かい内容を定めたルールのことです。例えばペット飼育の可否については管理規約で定めていますが、使用細則では飼育を認められる動物やその頭数や大きさ（基本的には共用部分で抱えることができるサイズまでが一般的です）、承認申請の方法、駐車場の申込み方法や契約者の決定、専有部分のリフォーム承認申請方法や使用できる部材（フローリングの等級など）、ゴミ集積所へのごみ出しや粗大ごみの処理方法などが使用細則に書かれています。

 

マンションの「憲法」とも呼ばれている管理規約と使用細則、弊社では重要事項作成にあたり、この二つの憲法をじっくりと読みこなします。国土交通省では雛形として標準管理規約を公表していますが、マンションごとに決まりごとが異なりますので、細心の注意を払います。そして中学生にも理解できるようにお客様にご説明させていただいています。

 

どうぞご不安なことがございましたら、何なりとご相談ください。