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題 名:泣くな 研修医
著 者:中山祐次郎さん
発行所:株式会社幻冬舎
価 格:630円+税
今月のお勧めの本も先月に引き続き「書店パトロール」で見つけました。休日に大手書店に
出向き、1~2時間ほど店内を探索し、気になる本を何冊か買って帰って帰ることを書店パト
ロールと呼んでいます。
著者の中山祐次郎さんは鹿児島大学医学部を卒業された現役の医師です。小説の主人公は、
大学を卒業したばかりの研修医。新人医師の毎日は何もできず何もわからず、上司や先輩に
叱られてばかり。現役の外科医が新人医師の葛藤と成長を描いています。さすがに医師が
書く小説だけあって表現の仕方が専門的で引き込まれます。
様々な患者さんとのやり取りが描かれていますが、研修医の雨野先生と同年代のガン患者の
方のお話や家族でドライブ中に事故にあい、運転していたお父さんはほぼ無傷なのにちいさ
な子どもが瀕死の重傷を負ってしまうところは思わず涙がこぼれてしまいました。
特に響いたのが「あのさ、『確か』とかやめてくんないかな。人の命がかかってんだけど」。
先輩医師から雨野先生が言われた言葉が忘れられません。確かに医師は人の命に係わる
お仕事をされています。深い言葉でした。
それにしても研修医の方は何日も病院に寝泊まりをしながら患者さんの命を預かっています。
どんなお仕事も大変ですが、夜勤などのご勤務をされている方は本当に頭が下がります。
第二弾の小説「逃げるな 新人外科医」もかなり良かったです。どちらもお勧めします。
久し振りにいい作家さんと出逢うことが出来ました。