狛江の地で63年営業しています。小田急線、狛江市、調布市近辺の不動産の売買・賃貸の事なら、狛江の地を知り尽くした藤田不動産株式会社にお任せ下さい。
私の母は今から11年前の1月、71歳で他界しました。父が亡くなったのが平成11年9月、私はそれから藤田不動産の
経営を引き継いだわけですが、近くに住んでいた母は父の死後、買い物に行くたび心配そうに会社を覗いていた
ことを昨日のことのように想い出します。
母は「人は人、自分は自分」「やることをやってから遊びなさい」が口癖で、私達兄妹は耳にたこができるほど
聞かされて育ちました。「〇〇君が持っているおもちゃ、僕にも買ってよ」と言っても「人は人、自分は自分」。
宿題もせずに遊びに行こうとすると「宿題やってから遊びに行きなさい」と言われてきました。父よりは母の方が
厳しかったと思います。
子どもの頃、私が病気になり母と診療所に行った時の話です。当時お世話になっていた診療所は玄関で靴を脱ぎ、
スリッパに履き替えます。患者さんで混雑している診療所の玄関は靴が乱雑になっています。後から入った私達、
母はすべての靴をきれいに揃えてから受付を済ませます。一度や二度ではなく、母は毎回他人の靴を揃えてから入って
いきます。子どもだった私ですが、そんな母の背中を見て「人の靴なのにお母さんは偉いなあ」と感心というか尊敬
していました。
私も気になった時などは他人の靴でも揃えるようにしていますが、毎回しているかというとそんなことはありません。
母はいつもどこでも靴を揃えていました。私と名刺交換していただいた方はお分りだと思いますが、育児のモットーは
「挨拶と感謝を忘れない子ども」そして「履物を揃えること」と名刺の裏に印刷しています。履物を揃えると心も揃う
から不思議です。履物が揃っていないとなんだか落ち着かないんです。
履物を揃えるといつも母のことを想い出します。仕事が終わって家に帰ったら母の遺影に話しかけようと思います。
お母さん、ありがとう。